私にとって大事なことは、なぜデザインが求められているのだろうということを考えるようになったということ。私の中に生まれた大きな変化です。「デザイン」の活躍する場は日本でも広がりを見せているものの、まだまだ重要度、優先度は低く扱われることが多く、そこにチャンスがあると感じています。少し前にも書きましたが「品質、価格」だけを追い求めるのであれば海外の安価な労働力に仕事を奪われる、もしくは同程度の賃金まで下がる可能性が高い。グローバル化の影響で10年後、20年後には年収200万円くらいの労働者が国内に大量に生まれるということも言われています。そのピンチが訪れる前に、今をチャンスと捉えて準備をしておく必要があると思うのです。
「デザインセンス」をただ「絵を描くセンス」と捉えていると間違った方向に進んでしまいます。もっと広義の意味のデザインセンスが求められているのだと、この本を読んで感じました。品質、価格だけでは解決できない問題を、デザインが解決する。見た目が良いだけではない。デザインにより、機能性が上がり、手に取りやすくなり、商品が抱えていた問題を一挙に解決してしまうようなイメージ。
企業は「デザイン」に投資するよりも広告費などにお金をかけてしまいがちだけれど、商品やサービスに革新を引き起こすのが「デザイン」だという事例がもっと増えて、人々の認識も変わっていけば、もっと「デザイン」が必要とされる場面が増えてくるのだと思う。その時に「もっと品質を上げろ、価格を安くしろ」などとトンチンカンなことを言っているって言われたくないので、センスというか理解を深めていきたいと思う。